8.建築家に初めて会いに行った話
初めて会いに行ったのはちょうど一ヶ月ぐらい前だった。
建築家を突き止め?速攻検索。作品拝見するに私たちは射抜かれた。
彼に会いに行こう!!即連絡を入れアポを取る。
とはいえ”建築家という人に会う”ことは私たちにとっても初めての事。
少々緊張していた。
とはいえ、”あの酒屋を設計した人”に会える。ということでワクワクの方が優っていた。
いったいどんな人なんだろう_____。
結論。興味深い人だった。
なんというか独特の空気感。変わったと言ったらそうなるが、しかし、仕事の取り組み方というか見方というか。共感するところは短い時間にも短い時間にも多々感じられた。
話をする。というよりほとんど彼の話を聞きながら、私たちは
彼にお願いしたいというか、彼と共に作り上げたい。その気持ちが固まっていった。
私たちは互いに目配せしながらその心中を確認し合う。テンションは上がっていた。
しかし話は一向に前へ進まない。
ハウスメーカーならばここぞとばかりにこちら側の情報を引き出しにかかろうとする。
土地はどうするのか予算はいくらなのか、いつ頃なのか、希望はどんなか、家族構成はナドナド。。。
飽きるほどにどうぞどうぞと迫ってくる。
しかし、一切の。アプローチゼロ。
場所どころか本当に一切と言っていいぐらい何も聞いてこない。N氏。
唯一?質問されて記憶に残っているのは
N氏:『なんというかね、僕はわからないんですよね、いったいあなた方のような人はどういった気持ちで僕のような人間を訪ねてくるのか。どういった気持ちでそうなるんですか?』
面白い方だ。試されているのか、それとも単純な興味なのか、はたまた褒めて欲しいのか?(失礼しました)
アプローチがなかなかないN氏にどうアプローチしたらいいのか、ストレートに聞いてみた。
私 :『あの。。もしこれでN氏に是非お願いしたい。となった場合はどのようにさせていただければいいんでしょうか?』
N氏 :『…今はちょっとねぇ。手がいっぱいなんですよね。。』
((((꒪◊꒪ )))ガーン。
彼はとても忙しい人だった_____。
何か質問とか色々あれば連絡してくれていいからね。と彼は言葉をかけてくださり、この日我々は引き下がる?ことにした。
彼の今後の仕事状況はある大きな公共事業の仕事が入るか否かで大きく左右された。そしてその決定は一ヶ月後。住民投票で決まるとのことだった。
そこで__。私たちの運命?も決まる。
私たちは願った。却下よ!却下!!今回は見送ってください〜〜!!
そして。結果。
否決!やったぁ!!
これは間違い無く追い風である!(私たちにとっては!)
私がこの知らせを聞いたのは私が大阪に出張している時だった。
速攻連絡を入れ、私が熊本に帰って次の土曜日。アポを取った。
N氏が現場を見に来てくださる。
《そして来てくださった話》→『7.建築家と会う。』
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